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とりあえずの連投

2018.10.03

先のブログに「好きな事」と「その為の努力」がどうも掛け離れる奴が多い。

と書いたので、なんとなくそれについて。

自分の好きなことをして生きる

というのには

しがみつくのは時代遅れ

的な何かがあると思う。

三ヶ月で辞めてしまう新人問題

やりたくなければ合わないんだから辞めればいーじゃんっていう

そもそも合う、合わないって何なのかをしっかり考える必要があると思うんだ。

 

この間まで、演出部にて「白虎隊〜獅子たちの什の掟〜」という伝承ホールでの舞台に参加してた。演出は役者の先輩でもある太田プロの鼓太郎さん。

 

 

メインは若い白虎隊士たち。

 

皆それぞれに活躍する若き役者陣。

最初は大丈夫かって思ったのが正直なところ。

演出が叫んでって言ってもなんかボソボソ台詞言うし笑

「叫べって、おい、叫ぶんだよ。。なんでこいつ叫けばねーんだ?」

という疑問もちらほら演出席にて。

文句言ってたり、不安がっていたり、チャラついていたり、笑ったり忙しいやつらだったけれど、声を枯らして汗かいて彼らなりの全力投球を本番では見せてくれて演出部としてどーかと思うけど親心も相見えて何度もホロりとさせられた。

挨拶しろよ!とか返事しろよ!とかそんなことから、走れ汗かけ叫べエネルギー出せと言われ、一所懸命やっていても足りない足りない、もっとだもっとだと叩かれ。

そして、彼らはがんばった。

この中の役者にもそれぞれキャリアや実力に差があるのだけれども、若い彼らもそのうち頑張るというのは前提でむしろ頑張ろうが否が、結果を求められるようになるワケです。

 

なので「すげー頑張ること」が成立する内に、どんなにしんどくても頑張っておいて欲しい。

 

 

そういう事言うと、昭和の生き残り的な匂いを嗅ぎ取られるかもしれないが、俺だって人生の大半は平成で生きてきてる笑

昭和なんて10年くらいのものですよ。

当然だけれども、彼らもやりたくねーとか思ったかもしれないし、心身がしんどいこともあっただろう、それでも投げ出さずに体当たりで舞台に臨んだ。

 

 

彼らなりに思うところもそれぞれあるだろう。

 

 

多様性を認める

 

 

この事は非常に大切で、そうでなければならない。

この時代、止まる事なく様々な選択肢が溢れ出て自分の人生を大切に自分でチョイスして生きていく事が出来る。

「自分の好きな事だけをして生きていく」

かくいう俺もそう。やりたくねー事やってる暇はない。

しかしだ。

「好きな事だけ」の履き違いをしてくれるな。

「好きな事」はノンストレスで楽しいだけで心身に何の負担もない事ではない。

イチロー選手は野球がたまらなく好きなはずだ。

でも、ストレスやプレッシャーで毎日吐き続ける日々を何度も過ごしてきた。

人生には退く勇気も必要だ。

縋れば良いというものでもないし、諦めたって他に生き方はある。

しかしながらそれは、踏ん張ったやつがある程度能力値を持って選択する事だと思うんです。

多様性を認め、選択肢の多い世の中は得てして「自分の足らなさを知り、悔しさに奮い立たされる前に、諦めるのが容易なだけ」という状況を生む。

それを勘違いしないで欲しい。

ガムシャラ。

今回の彼らは、「我武者ら」だった。語源は知らないのでGoogle先生にでも聞いておくんなさい。

今回の公演では「我は武者だ!」という若くて怖れを知らず腕白な迸るエネルギーを放出する役者たちだったと思う。これが、観客に伝わった時に上手くなくても心の琴線に触れる。

人が頑張っている姿はエネルギーとなって感動をもたらす。

自分の生き方が仕事が「合うか否か」は実は自己判断することではないのかもしれない。

 

天才や能力のやたらと長けている人以外に残された方法は「努力」しかないのは今も昔もこれからも変わらないだろうよ。

 

立川談志師匠曰く

「努力とは馬鹿に恵えた夢である」

恵えたってのがポイントですわな。

快く諦められるまで。

努力を続けて行こう。

そう思っています。そんな事を学んだ現場でした。

ありがとう。

蓮田キト